saga00’s diary

私は私に憑依される

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ドロドロ

意識が宙に浮く時間 気が付くといない 記憶を探るほど薄れていく 瞼を閉じると 聞いたことの無い音と色が混じり 黒と蛍光色がうねうねと縁取り形を作る 歪んでいく 渦巻きながら吸いこみながら 瞼を開けると 見えてくるいつもの景色 ッ! 一瞬、こめかみに電…

乗替列車

「今朝、母が死んだらしい。」 その言葉が、何度も何度も繰り返し巡る。 am6:45 日が昇りはじめる 見慣れぬ服、見慣れぬ髪が風に揺れ 確かに乱反射する薬指に目を細めた 駅を降りると見慣れた場所 過ぎる景色と、振り返るこれまで 踏みしめる歩幅と共に 思い出…

飽和寸前

言葉とか、そゆの、いらない。 え?いや、いいよそういうの。 この腕、 そう。 それだけで ほんとは胸がいいけどね でも、いまはそれで

例えば

推理小説の序説まで読んで これから醍醐味に近づく所、後ろからふと 「 それ犯人 だよ 」 と言われた瞬間って 算数みたいに答え言われて 「あーわかった。じゃあ3でいいや。」で終われない(算数を馬鹿にはしてないです) その本を見つけて、欲しいと思って、足を…

上手く言えない君が好き

「 ○○くんって雨の日の夕方の喫茶店みたい 」 「 しかもそれを無自覚で誰にでも出来ちゃうよね 」 そう言い放つ彼女 冷めたカップの水面が揺れる 「 ふふっ、冷めちゃうね 」 僕では到底飲めない、苦すぎるであろう飲み物に手をかける 伏せられる長く繊細な睫毛と…

交差点

聞こえたのはふたつの音 瞳に映したのはふたりの男 足が止まる 左半身が私を止める 辺りを見渡す。 握る鞄の皮音が響く様に、己に言い効かす中年リーマン。冷めた眼差しでヒソヒソ話、楽しそうな女子高生。じっと、ただ佇むその瞳から流れる涙に意味などない…

diary00

育むためには、他者の繋がりを避けることは不可能で。だから無理矢理にでも、様々な社会のあり方に適応しようとするけど、するほどに相反して、適応した時にはもうそれは死に近いギリギリまで来てる。 なにより文字表現が好き。読むのも書くのも。小説は正直…