例えば
推理小説の序説まで読んで
これから醍醐味に近づく所、後ろからふと
「 それ犯人 だよ 」
と言われた瞬間って
算数みたいに答え言われて
「あーわかった。じゃあ3でいいや。」で終われない(算数を馬鹿にはしてないです)
その本を見つけて、欲しいと思って、足を運んで、買って、持ち帰って、その過程の余韻に浸りつつ、よし、読むぞ。
この過程が私には必ずあるんです。
作品の中に自分の付加価値を見出したい。
その上で作品を最後の後書きまで楽しみたい。
なのに、根源ではなくても主題の解答が先に。しかもそれが他人に与えられたものとなると、もう私からすれば、憤怒するでもなく、知って尚読み返す訳でもなく、もう「無」なんですよね。時が止まる。
「え…?ここまで来てそれ?いやいやうそでしょ。そりゃないでしょ、勘弁してよ。それまでの私なんだったの。」
なんです。本来、その本が読みたかった肝心要でさえ見失うんです。
そういう人が、今私の目の前にいます。