saga00’s diary

私は私に憑依される

2018-12-22から1日間の記事一覧

飽和寸前

言葉とか、そゆの、いらない。 え?いや、いいよそういうの。 この腕、 そう。 それだけで ほんとは胸がいいけどね でも、いまはそれで

例えば

推理小説の序説まで読んで これから醍醐味に近づく所、後ろからふと 「 それ犯人 だよ 」 と言われた瞬間って 算数みたいに答え言われて 「あーわかった。じゃあ3でいいや。」で終われない(算数を馬鹿にはしてないです) その本を見つけて、欲しいと思って、足を…

上手く言えない君が好き

「 ○○くんって雨の日の夕方の喫茶店みたい 」 「 しかもそれを無自覚で誰にでも出来ちゃうよね 」 そう言い放つ彼女 冷めたカップの水面が揺れる 「 ふふっ、冷めちゃうね 」 僕では到底飲めない、苦すぎるであろう飲み物に手をかける 伏せられる長く繊細な睫毛と…

交差点

聞こえたのはふたつの音 瞳に映したのはふたりの男 足が止まる 左半身が私を止める 辺りを見渡す。 握る鞄の皮音が響く様に、己に言い効かす中年リーマン。冷めた眼差しでヒソヒソ話、楽しそうな女子高生。じっと、ただ佇むその瞳から流れる涙に意味などない…