saga00’s diary

私は私に憑依される

その意思のもとに

やっとのこと数か月、

止めたはずが再び吸い始めた煙草

これでもかとうざったく伸ばしてた前髪を切った

 

 

それらの理由として

「 その意思のもとに 」

 

20代前半。

味気ない生活であればあるほど、めまぐるしく変わっていく目には見えないものたち。

変わりたい変われない代われない。

そんな日々の中、私は私を少しずつ入れ替えていく。

当てはめ方を忘れた、作りかけのパズルを埋めていく。

ときに意地になって無理に捻じ込んでピースが痛むこともある。

手垢で汚れてパズルそのものをだめにしてしまったりもする。

でもたまに偶然のような必然で当てはまることもあるし、少しずつでも時間をかけて磨いた結果、気付いたときには当てはまっていることもある。

それを何度も、何度も何度も何度も、

繰り返していく。

全くと言っていいほど地味な作業であり、私にとって必要不可欠な分別作業でもある。

 

余談に走ってしまったが、タバコと前髪について。

パズルの当てはめ方としては前者である。

言い方を変えれば、変われないが故の譲れない譲れなかった部分。

私を私として構成する主軸の部分である。私にとっての盾であり、矛でもあるもの。

社会の中で、生活の中で、繰り返す作業の中で

煙草は身体に悪いもの。

長く分けられた前髪は大人の女性。

それら理屈に縛られたままの自分。

そしてその自分にここ数か月、どこか違和感を感じていた。

ピースは埋まってる。私の理想像のパズルは着実に近づいてる。

けれど、それが本当に完成形としてなのか?と聞かれると、手が止まるのだ。

多分正しい。

けど

完成させたとして、本当にこれは私になるのだろうか。

その疑問を抱いたとき私は気付いた。

理想を追い求めるが故に、

″私はいつの間にか他人のパズルを埋めていた″

 

それから私は再び煙草を吸い、前髪もバッサリと切った。

すると、あれほど抱いていた違和感は見事に消えた。

ピースがぴったり嵌った。完璧に。これが私だと言うかのように。

 

 

変わりたい

変われない

代われない

あなたにとって、それらが譲れないものなら

変えない選択もまた意志。

 

 

全ては、あなたのその意思のもとに。