saga00’s diary

私は私に憑依される

例えば

推理小説の序説まで読んで

これから醍醐味に近づく所、後ろからふと

 

「 それ犯人       だよ 」

と言われた瞬間って

 

算数みたいに答え言われて

「あーわかった。じゃあ3でいいや。」で終われない(算数を馬鹿にはしてないです)

 

その本を見つけて、欲しいと思って、足を運んで、買って、持ち帰って、その過程の余韻に浸りつつ、よし、読むぞ。

この過程が私には必ずあるんです。

作品の中に自分の付加価値を見出したい。

その上で作品を最後の後書きまで楽しみたい。

 

なのに、根源ではなくても主題の解答が先に。しかもそれが他人に与えられたものとなると、もう私からすれば、憤怒するでもなく、知って尚読み返す訳でもなく、もう「無」なんですよね。時が止まる。

「え…?ここまで来てそれ?いやいやうそでしょ。そりゃないでしょ、勘弁してよ。それまでの私なんだったの。」

なんです。本来、その本が読みたかった肝心要でさえ見失うんです。

 

 

そういう人が、今私の目の前にいます。

上手く言えない君が好き

 

「 ○○くんって雨の日の夕方の喫茶店みたい 」

  「 しかもそれを無自覚で誰にでも出来ちゃうよね 」

 

そう言い放つ彼女

冷めたカップの水面が揺れる

 

「 ふふっ、冷めちゃうね 」

 

僕では到底飲めない、苦すぎるであろう飲み物に手をかける

伏せられる長く繊細な睫毛と、落とされる影

さっきの言葉を呑み込む前、僕はその美しさにただ見蕩れた。

 

 

僕だってそこまで馬鹿じゃないよ?多分ね。

だけど正直、未だに僕は君の言ってることの半分も理解出来てない。

だけどね、多分ね、

僕が君にできることって、

肩を貸したり、手を貸したり。僕くらい無責任な言葉の方が、君は素直になれると思うんだ。

それだけは、なんとなくだけどわかるんだ。

 

だからね、いいよ。何度でも言ってあげる。

 

 

 

そうだね。

「 うん、大丈夫だよ 」

交差点

 

聞こえたのはふたつの音

瞳に映したのはふたりの男

 

 

足が止まる

左半身が私を止める

 

辺りを見渡す。

握る鞄の皮音が響く様に、己に言い効かす中年リーマン。冷めた眼差しでヒソヒソ話、楽しそうな女子高生。じっと、ただ佇むその瞳から流れる涙に意味などないのでしょう。

 

 

そして私は再び歩き出す。

心は動かさず、足だけを動かす

交差点を交わし、人を交わし、

走り出す。

 

直面する風が痛い。

ぶつかる人の視線が痛い。

そんなこと以上に、

心が痛い。

加速していく身体に作用する心が痛い。

 

いたたまれなかった。

あの音に、人に、人達に、向き合えなかった私の弱さに。

 

 

 

diary00

育むためには、他者の繋がりを避けることは不可能で。だから無理矢理にでも、様々な社会のあり方に適応しようとするけど、するほどに相反して、適応した時にはもうそれは死に近いギリギリまで来てる。

 

なにより文字表現が好き。読むのも書くのも。小説は正直文字好きとか言いながらやっぱり面倒だし、フィクションがファンタジーすぎる?のが苦手。あ、だけど中学の頃読んだ西尾維新物語シリーズは電撃走った記憶ある。自伝とかインタビューとか対談とか歌詞がめちゃくちゃ好き。句読点の振り方とか、改行のタイミングとか、言い回しとかに思いを馳せる。会ったこともないのに、誰よりもその人のこと知った気になれて自己投影しては、それが何よりもの孤独の共有で唯一、救われるもの。

 

例えで簡潔に言うなら、宇多田ヒカル紀里谷和明の関係性が、私はあの日からずっと欲しくて、許されたくて許したくて。もう救いは要らないから私が私であることを許して欲しい。ほんとにそれだけ。それだけが私の全てを奮い立たせ、今をも生かされてる。

 

子供と大人の違いって、覚悟と責任。この2つに対してどう背負って向き合うかじゃないのかな。子供と大人に年齢は関係ないとは断言できないけど、だからといって大人が大人だと言うのは100間違ってるし、それを振りかざして抑え込もうとする大人はもっと違ってる。

 

「今はハーレム系、日常系アニメしか見ないわ〜こんなとこまで頭使いたくないし癒されたい」と言ってる友達がアニメ見ながら泣いてるのを見ると色々心配になってくる。

 

私が私でいるための手段なら選ばない。他人がどれだけ否定、非難し、蔑もうが、それが何よりも今私を突き動かすものならもうやるしかないし、今までもそうして横道ながらも上下しながらも斜め上には進んできたよ。でも、その代償として、誰かを傷つける覚悟と償いっていう苦しみは、一生背負って生きなきゃいけない。

 

たまに嘘も付いちゃうかもしれない。だけどその時の私はいつだって本気だから。誰の言葉か忘れたけどほんとそれ(笑)

 

きっとね、視野も感性も狭すぎるが故の広くなりたい願いなんだよね。私がそうなりたい、そうでいたい、もしくは世界そのものに対する願い。その願いが私を作って、気づいたら特定の人には刺さってるんだよね。ほんとに痛いくらい、グサリと。そして一時的にね。

 

別に異端でもないし、変わってもないよ。

ちょっと頭悪くて、そのくせ人とか愛とか私とか語りたくて、自ら崖に追いやるまでして探求して、死ぬ時にその答えが見つかるかはわからないけど、そういうの、おばあちゃんになってもやってたいなって、そう思ってるだけだよ。

 

許し、救い、繋がり、祈り、孤独、愛

私は、この言葉たちを巧みに見えつつも、シンプルに語れる人がこの世でいちばん美しいと思うんですよね。

脇役者共よ

唐突だが、僕には好きな人がいる。

そして彼女には好きな人がいる。

 

だが、彼女の恋が叶わないことを僕は知ってる。

なぜなら

彼女は無意識の中で自ら″二番目″を望んでるからだ。

 

彼女に魅入られる男たち。

僕を含め、

そして彼女自身も、

 

 

幾度の夜を抱き、朝を迎えようと

瞼の裏に映るのはあの日の偶像。



僕らはいつだって、無意識の中で過去に縛られ生きてる。